中国行き(4)

3日目。今日は国際会議にそれなりにいろいろ知り合いが到着するはずだが、それは全部夕方以降。 朝ご飯を食べ終わると既にレジストレーションのブースがロビーにできていた。主催者の先生と久々に会う。事情は一応昨日伝えておいたが、発表日を前倒ししてもらわないといけない。 ってな話をしていたら「今日の予定は?」「いや、特に何も」「じゃ、花果山観光に行かない?日本人の先生二人今から連れていってもらうから一緒に」という話が突然出てきて、花果山観光。連雲港は西遊記の作者の生誕地なのだった。 あいにく昨夜からの雨でひどい霧だったのだが、頂上までバスで上がって下りていくだけなのでこの種の観光地としてはかなり楽ちん。帰ってきて、発表資料を作る。学生の学内発表資料を流用して、と思っていたら、結局9割は新規に作ることに。とは言え、まぁ、この程度は1時間強で終了。 夕方は国際会議のウェルカムレセプションだったのだが、数年ぶりに知り合いにあったりで、まぁ、そうアウェイ感なく過ごす。まぁ、実際この国際会議は2010年から2013年あたりは参加していた。だからアウェイというほどでないと言えばそうなのだが、ここ数年という意味では自分が主催者側に属していない国際会議に出ることがそもそも少ないので、やっぱりアウェイではある。  

中国行き(3)

一寝入りしたらそれなりの時間になっていたので、とりあえず外に飯を食いに出かける。ホテルがあるのは少し市街中心から外れて住宅地域にほど近いところ。ということで、住宅地域側の方が近そうなのでそちらに歩いていくと、時間が遅かったからか、大して店がないのだった。ま、何とか一軒ましそうなところを見つけて食ったけど。 で、深夜になってから、もうこれ以外に手がないので、ソフトバンク携帯でアメリカ電話番号のExpediaカスタマーサービスに電話をかける。中国にいるので、英語か中国語を選べだとか言われる。当然、英語を選ぶ。 いくつか自動音声で選んで、まず一次窓口。状況説明をする。まぁ、先方さんにすればこの手の事例はいくらもあるんだろうが、「訪問国から帰国する便の予約が訪問国内を移動するだけで打ち切りに変更された」というのはあってはならん話なわけで、ほぼ即座に「状況は分かった。専門部署につなぐからしばし待て」と言われる。で、緊急対応的な部署につながって、そこでまずなぜこんなことが起こったのかの調査をするからちょっと待ってと言われる。答えはこちらの推察通り、当日の南京–プーケット便そのものがキャンセルになった、ってこと。で、こちらから強く言う必要もなく「どういう代替手段を提供できるか中国東方航空と交渉するからしばし待て」ということで、どうも一度目の交渉ではろくな返事がなかったようで、二度待たされる。 結局、2つ案が提案された。一つは帰着便の予約をいったんキャンセルして新規取り直し。当然ながらこの場合、新規予約の価格はすべて直前価格になるから割高が予想される。というか、そもそも連雲港なんてのが起点なので、そうそう選択肢がない。ちなみに行きと同じXiamen Airlineだと接続が悪くてほとんど丸一日かかるような計算になる。で、もう一つは連雲港から上海虹橋空港、そこから上海浦東空港に移動してプーケットへ、という中国東方航空の便。乗り継ぎの時間が10時間近くある。実はこの路線、こちらでも既に調べてあった。乗り継ぎ時間の長さも虹橋から浦東へと移動するのに街中を軽く散策することを含めるなら、時間は簡単につぶせる。ということで、即座にこの2つめの案で手続してくれと頼む。上海は4年ほど行っていないからだいぶ雰囲気が変わっていると思うが、虹橋も浦東も市街と結ぶ地下鉄等があるし、何より多少の土地勘がある。こういうトラブルの際に多少なりとも土地勘があるというのは強い。 ということで、結局、50分近くアメリカとの国際電話だったから、最悪1 万円近くかかったことになるが、1本の電話で最後まで決着がつけられたからしょうがないと言うべきか。 しかし、こういう事例に遭遇するとやはりとりあえず航空会社のウェブサイトで直接予約をかけるというのがやはり最善だなぁ、と思う。まぁ、それでも便の遅延とか欠航とかになればいろいろ対処しないといけないわけだが、空港のチェックインカウンターなり窓口なりで直談判できる、というのは大きなメリット。 ともあれ、最大の懸案はほぼ解決したので、結局、2日目は単に部屋で仕事(共著論文の最終チェックとか)をやっているうちに一日が終わる。通るといいなぁとは思うが、細部のロジックがけっこういい加減なので厳しい気がする。とは言え、初めての分野なのでどういう感じなのか査読が返ってきたら考えよう。  

中国行き(2)

今回、行き(Xiamen Airline)と帰り(中国東方航空)で航空会社が違うので、行きについてはトラブルはないと踏んでいた。 プーケット空港ではXiamen Airlineと業務提携をしているらしいタイ空港スタッフがチェックインを担当していたようだが、「VISAはあるのか」「日本人は15日以内はVISAなしで中国行けるって」「帰り便の旅程がちゃんとあるのか確認させてくれ」(ま、帰り便の航空会社が違うので彼らとしては確認できないからだろうが)とか、チェックインカウンターでの押し問答は少々あったものの、ま、そのくらいはしょうがない。 中国は乗り継ぎ地で預け荷物もいったんピックアップしないといけないケースが多いので、今回は機内持ち込みだけである。 チケットはとりあえず乗り継ぎのXiamenまで。乗継便のチケットはXiamenで取れとのこと。コードシェア便ですらなく両便ともXiamen Airlineの便のチケットなのだが、まぁ、中国だし。 プーケット発の便は特に遅延もなく(ほぼ定刻にゲートを離れたが、その後の離陸は少々順番待ちをしていた)、到着間際に出された朝食がいかにも中国の航空会社らしい「包子2つ、ケーキ、ナッツ、りんご」という炭水化物偏重のものだったが、ま、はじめから期待してなかったし。 で、Xiamenに着く。Xiamen Airlineのハブ空港でそれなりに大きいのだが、地方空港がでかくなっただけという印象。いや、関西空港よりも大きいくらいだと思うが。 とりあえずチェックインカウンターに並んで乗継便のチケットをもらう。その後、乗り換え客用無料ラウンジに行ってみたら、トランスファー・カウンターでバウチャーもらってこいと。いやぁ、完全に田舎空港のノリだな。 ともあれ、乗り換え客用無料ラウンジで3時間弱、とりあえず寝る。 で、再びセキュリティチェックだが、荷物チェックは普通なんだが、人物チェックは厳しい。まずセキュリティチェック入り口でパスポート、航空券のチェック+顔写真チェック。で、セキュリティゲートを通ったあと、異様にしつこくボディチェック。 乗継便も問題なく、連雲港に到着。いやぁ、地方空港だった。ということで、中国東方航空のカウンターとか見当たらず。一方、運よく市街へのリムジンバスは終点が宿泊予定の予定だったので、目的地まで行くのは思った以上に楽だった。チケットをどうやって買うんだろうと思ったが、単に運転手に現金手渡し。 ホテルは予約確認証どころか予約確認メールすらなかったんだが、ま、会議主催者が取りまとめて予約してくれるというパターンで主催者は信用できるので、まぁ、大丈夫だろうと高をくくっていたが、それは裏切られることなく、ちゃんと部屋は予約されていた。 ともあれ、Expediaのウェブサイトではまったく埒が空かないので、持ってきたソフトバンク携帯でアメリカのサポートセンター(電話代は有料)にかけるしかないか。  

中国行き(1)

3か月近く続いた出張の嵐もほぼ終盤で、この中国行き、連雲港で開催されるICICIC 2018である。数年ぶりに投稿したからいろいろ仕組みが変わっていたのだが、まぁ、長く続いている国際会議で主催者もちゃんと対応してくれる人たちだから、国際会議そのものはいい。いや、まだ始まってないが。 問題は飛行機予約である。後から青島着で3~4時間バスで移動という選択肢があることを知ったが、まぁ、連雲港にも飛行場はあるのでExpedia経由で予約した。先月米子に行く際もExpedia経由だった。ここ数年は基本的にどこの航空会社便でも当該航空会社のウェブサイトで直接予約するのだが、そもそも最適なルート+航空会社が何か分からない場合はExpediaを使うことがある。 8月18日: 0:45 プーケット–> 5:30 Xiamen 12:20 –> 14:30 連雲港 (Xiamen Airline) 8月22日: 15:10 連雲港–>15:55 南京 18:30 –> 00:50(+1) プーケット (中国東方航空) 当初の予定はこれである。ICICIC 2018での自分の発表は22日の11時からだが、会場から連雲港空港までは1時間以内なので問題ない。 はずだった。 昨日Expediaからメールが来た。ま、よくある最終ご案内メールである。が、驚きの変更がかかっていた。もちろん事前の連絡はない。 8月22日: 15:10 連雲港–> 15:55 南京 (This flight returns to Nanjing, not Phuket. Change to be confirmed) 何だ、と・・・・。つまり、帰りの便が中継地の南京までで打ち切られているのである。チェックすると、最近中国東方航空は最近タイ行き便などでキャンセルが多いらしいというのは知っていたが、調べてみると、案の定、南京–>プーケット便がキャンセルになっていた。いや、キャンセルするのはいいが、そのままこちらの旅程が南京で打ち切りになっているのはちっともよくない。そもそも南京はいわゆるハブ空港ではないので、代替便がほとんどない(というか、そこから広州か上海にもう一度乗り継ぎさせるのが一番簡単)、というか、中国東方航空だから「キャンセルしたから、なしね」と調べもせずにバックレるパターンだろう。 いや、中国東方航空は下手するとLCCより安かったりするし、保有飛行機台数も多いのだが、遅延やキャンセルでトラブルが多い航空会社でもある。しかも、Expedia経由の予約なので、空港の窓口では「Expediaに言え、わしらは知らんもんね」的対応をされるのも目に見えている。この種の対応はどこの航空会社でもあって、だからここ数年、航空会社直接で予約しているわけだ。 なので、南京(もしくは当初の搭乗地である連雲港)に着いてから交渉するというパターンは絶対に取りたくない。そもそも中国なので、Expediaとまともに連絡が取れるかも定かでない。さらに最悪、空港で新規に当日チケットを買うというのがそもそも中国国内でできるかも分からない。 ということで、Expediaで変更なりクレーム処理をかけるなりすることになるが、これがまたひどい。まず変更をかけようとすると「こちら側の問題で変更ページに接続できません(と英語で書いてある)」とエラーが出る。おそらく上記変更がChange to be confirmed(変更は確定予定)ということで完全確定していないことが理由であると思われる。で、クレーム処理は、というと、結局のところ、この種のトラブルだと、自腹でアメリカの電話番号のサポートセンターに直接電話しろ、らしい。いや、最後の最後はそうするしかなかろうが、そもそも相当に深刻なこのトラブルでExpediaから変更通知・確認がそもそも何もないのはどうよ。 帰り便なので、中国に着いてからも多少の時間はある。それまでにさらにまともな変更がかかる可能性もないわけではないし(期待薄)、出発まではとにかく忙しかったので、普段持ち歩かないソフトバンク契約の日本の携帯電話(タイの携帯電話は海外使用契約を結んでいない)を持っていくことにして、ひとまず17日、仕事が終わってから空港へ向かったのだった。もちろんオリジナルの旅程表と変更がかかった旅程表の両方を印刷したが。

今期は授業が多い

もっとも暑い2~5月を避け、タイの学校の新年度は伝統的には6月から始まる。が、大学については2015年からASEAN域内の互換性を意識して8月始まりになっている。PSUの場合は8月12日の王妃誕生日祝日(通常、母の日)直後。今年は8月12日が日曜だったので13日は代替祝日ということで、8月14日から始まった。 昨期はいくつかの要因が重なって授業はなかった。その埋め合わせというわけでもないのだが、今期は 大学院(ESSAND): Article Review and Critical Thinking… 最初の4回だけ 学部(FIS): 805-182 Computer: the Internet and Society 学部(FIS): 805-282 Introduction to Computing と3つもあるのだった。3つなのだが、最後の一つは2時間 x 2ということになっている。日本の大学で言えば、7コマ相当である。これに本来の大学院生の研究指導がある。 805-182というのは昨年まで1年生必修科目で200とか300人を2クラスに分けて教えていたのだが、新入生ということで学生の英語力は無茶苦茶低く、何だかな状態だったのだが、今年は2年生以上になっていた。つまり再履修クラスである(実際には何かの理由で履修していなかったのも2名ほどいたようだが)。受講登録は6名、初回に5名が来た。国際関係学部ということで語学の授業が多いから、さすがに2年生以降になるとさすがにそれなりに聞くのは何とかできるっぽい。再履修クラスだから昨年までと同じ内容であるべきだが、それをこの小人数で英語がそれなりに聞いて理解できるクラスでやると実は1/5くらいの時間しかかからない。ので、多少の追加内容を入れつつ少し短めの時間でやることにした。 805-282は一昨年に開講したが、4週目で全員が履修取りやめにした、という曰くのある授業。要するに「プログラミング入門」みたいな内容が設定されているんだが、これがなぜか国際関係学部ヨーロッパ語学専攻に用意されているという不思議な科目である。一昨年は既に理数系科目(が、なぜかこの専攻だけ多い)に辟易した学生が初回から文句言いっぱなしというどうしようもない状況だったで、今年はどうなるかと思っていたら、要するに一昨年の学生はどうも例外的に出来が悪すぎたのであった(という話は当時、専攻の教員からも聞いていたのだが)。話はちゃんと聞くし、平均的な英語力もだいぶ向上していて、ま、何とかなりそうである。26名というそこそこのサイズなんだが、プログラミングを真正面からやってもだれもやりたがらないのは分かっているので、Word, Excel, なんちゃってコーパス言語学入門というメニューにした。もちろんExcelでVBAを入れるとかをやることで、文系向けとしてはそれなりにプログラミング要素を入れる、という発想である。 まぁ、どちらのクラスもおそらく今年度で終了なのだと思う(講師の人気がとかいう話ではなく、カリキュラム変更という意味で。ま、他学部の話でよく分からん)。 大学院のは新たに担当し始めたわけだが、要するにresearch methodology的な話なので、ま、慣れた話。しかし、いい加減この手の話については本を書かねば、と思う。    

クアラルンプールで買い物

日本に住んでいる人にとってはあまり関係ない気もするのだが。 プーケットに住んでいると飛行機はほとんどエアアジア一択になってくる。安いのもあるが、何より便が多い。バンコクには十往復程度あるし、クアラルンプールも5往復程度ある。そして、どちらかに出れば後はアジア圏の大半の地域に直行便がある。どちらも飛行時間が70~80分である。 特にインドネシアに行く際はクアラルンプール経由の方が便利である。ということで、近ごろクアラルンプール経由が多い。もちろん大半は単なるInternational Transitなのだが、最近は時間が許せばクアラルンプールで一泊を考えることにしている。 理由は買い物だ。エアアジアが使うKLIA2の場合、そう大きいわけではないが服、靴などが買えるショッピングモールが併設されている。カジュアル系の服だとPDI、ユニクロ、H&Mなどが揃い、スニーカー系だとOCがなぜか2軒もある。最近気に入っているのはPDIで、価格的にとても安いというほどではないが、値段の割には品質がいい。OCは店頭商品陳列が充実していて、まぁ、たいていのモデルが見つかる。さすがに靴をたくさん買いたいとは思わないが。 もう少し時間があれば、クアラルンプール中心部に行けば、Bukit Bintanやペトロナスツインタワー界隈ならいくらでも店がある。大規模ショッピングモールが多いのはジャカルタと共通している。 正直なところ、マレーシアというのは東南アジア各国の中で一番店員の愛想が悪い。その意味ではマレーシアはのんびり楽しんで滞在したいと思わない場所である。一方、プーケットはリゾート観光地であるがゆえに、一応、ショッピングモールもそれなりのものはあるのだが、品揃えはちっともよくない。要するに都会ではないということなのだが。なので、都会に行きたければバンコクかクアラルンプール。IT系などはバンコクの方がいいのだが、アパレル系はクアラルンプールの方が狭い区域で見られるものが多く、価格品質比が納得できる、そんな感じなのである。  

久しぶりの韓国

7/31から8/7まで韓国の済州島にいた。と言っても観光などはまったくせずほとんど済州国立大学の寮の辺りにいたから、あんまり韓国にいたからどうということはないのだが。 フリーWiFiが充実していた 済州島では空港に着いてのち、ほとんどの場所で高速のフリーWiFiが利用できた。実に便利である一方、ほとんどがオープン状態なのはセキュリティ的にどうなのやら。海外旅行者としてはSIMを買う必要がないのはうれしいのだが(ちなみに韓国はSIMを買うのが日本と同様けっこう敷居が高い)。 思ったより日本に似た韓国料理 日本で暮らしていて韓国に行くと韓国料理というのはやはりいろいろ違うものである。いい悪いではなく、単に違う。個人的には味噌汁に唐辛子を入れるのは許しがたいのだが。 ところが、他国に住んでいて韓国に行くと、実は日本の料理と韓国の料理というのは案外似ているのだった。例えばどちらも酢をけっこう使う。これがタイ人にはけっこう苦手らしいのだが、いわゆる洋食っぽいメニューがけっこうある、というのも近い。 タイ人から「他はともかく、ご飯がおいしくない」と言われていて、ま、寮食だからだろうと思っていたのだが、行ってみると寮食の割にはそう味は悪くない。ま、選択肢がないというのが一番タイ人にはつらかったのかもしれないが、味のベクトルが日本と韓国は案外似ているのだということを再確認した。 ACアダプタがCタイプだった 韓国には来るのは六度目くらいのはずなのだがコンセントに悩んだ覚えがまったくなかったのと歴史的な面とから日本やアメリカと同じAタイプだと思い込んでいたのだが、実はCタイプだった。インドネシアと同じだ。 特に菓子はコピー商品が多い 反日嫌いの人が毛嫌いすることだが、韓国というのは少なくとも1990年代まで欧米だけでなく日本の商品をコピーするというのが当たり前にあった国だ。 その際に一手間加えるというか、自国消費者向けにアレンジする、というのをほとんどしなかったものがけっこうある。上で書いたが、日本のものをそっくり持ち込んで受け入れられるくらいには日韓の味覚は似ているということなのだろう。 森永のミルクキャラメル、エンゼルパイ、三幸製菓の雪の宿、そういったもののそっくり商品が商品名も変えて堂々と売っているのだった。数えるときりがないくらいにありそうである。どれも最近は日本に行っても食べないようなものが多かったので、そっくりだなぁ、と思いつつ食べただけのことだったが。 物価は総じて日本の7割からほぼ同等辺り 初めて韓国に行ったのは1990年2月のことだが、当時はタクシー等のサービス系料金が1/5、モノは1/2というのが相場だった。それから30年近く立ち、韓国は長足の発展を遂げ、日本は経済的に足踏みが続いた。一人当たりGDPではまだ多少の差はあるのだが、今回来るとたいていのもの・サービスの値段はそう変わらない。 反日と親日の狭間に 韓国というと反日・用日がすべてと思っている人が日本には増えてきているが、もちろんそんなことはない。確かに反日に凝り固まっている人は世代を超えて多いのだが、日本人というととりあえず親しみを感じる韓国人もまた少なくはない。個人的には韓国と関係が深まるというほどのことはない(K-POPやコスメ商品を別にすれば、東南アジアで韓国の人気はそう高くないので)のだが、日本人にとっては距離感を取りにくい国なのは確かである。 一方、韓国を観光旅行のあて先と考えると、よく言われることだが韓国というのは観光資源に乏しい。一度行くのはよいのだが、リピートしたくなる観光資源に欠けるのである。私の場合、済州島は今後も仕事で行く機会があると思うが、そこでしか食べられないものというのもないし、韓国に行ったからあれを買いたいというものもない。滞在して不便を感じることがないというのは大きなプラスだが。