もっとも暑い2~5月を避け、タイの学校の新年度は伝統的には6月から始まる。が、大学については2015年からASEAN域内の互換性を意識して8月始まりになっている。PSUの場合は8月12日の王妃誕生日祝日(通常、母の日)直後。今年は8月12日が日曜だったので13日は代替祝日ということで、8月14日から始まった。 昨期はいくつかの要因が重なって授業はなかった。その埋め合わせというわけでもないのだが、今期は 大学院(ESSAND): Article Review and Critical Thinking… 最初の4回だけ 学部(FIS): 805-182 Computer: the Internet and Society 学部(FIS): 805-282 Introduction to Computing と3つもあるのだった。3つなのだが、最後の一つは2時間 x 2ということになっている。日本の大学で言えば、7コマ相当である。これに本来の大学院生の研究指導がある。 805-182というのは昨年まで1年生必修科目で200とか300人を2クラスに分けて教えていたのだが、新入生ということで学生の英語力は無茶苦茶低く、何だかな状態だったのだが、今年は2年生以上になっていた。つまり再履修クラスである(実際には何かの理由で履修していなかったのも2名ほどいたようだが)。受講登録は6名、初回に5名が来た。国際関係学部ということで語学の授業が多いから、さすがに2年生以降になるとさすがにそれなりに聞くのは何とかできるっぽい。再履修クラスだから昨年までと同じ内容であるべきだが、それをこの小人数で英語がそれなりに聞いて理解できるクラスでやると実は1/5くらいの時間しかかからない。ので、多少の追加内容を入れつつ少し短めの時間でやることにした。 805-282は一昨年に開講したが、4週目で全員が履修取りやめにした、という曰くのある授業。要するに「プログラミング入門」みたいな内容が設定されているんだが、これがなぜか国際関係学部ヨーロッパ語学専攻に用意されているという不思議な科目である。一昨年は既に理数系科目(が、なぜかこの専攻だけ多い)に辟易した学生が初回から文句言いっぱなしというどうしようもない状況だったで、今年はどうなるかと思っていたら、要するに一昨年の学生はどうも例外的に出来が悪すぎたのであった(という話は当時、専攻の教員からも聞いていたのだが)。話はちゃんと聞くし、平均的な英語力もだいぶ向上していて、ま、何とかなりそうである。26名というそこそこのサイズなんだが、プログラミングを真正面からやってもだれもやりたがらないのは分かっているので、Word, Excel, なんちゃってコーパス言語学入門というメニューにした。もちろんExcelでVBAを入れるとかをやることで、文系向けとしてはそれなりにプログラミング要素を入れる、という発想である。 まぁ、どちらのクラスもおそらく今年度で終了なのだと思う(講師の人気がとかいう話ではなく、カリキュラム変更という意味で。ま、他学部の話でよく分からん)。 大学院のは新たに担当し始めたわけだが、要するにresearch methodology的な話なので、ま、慣れた話。しかし、いい加減この手の話については本を書かねば、と思う。